思考について2
他のことを考えればいいといっても「思考君」は、「僕が働かなきゃ……」と、身体君のためにすぐに戻ってきて、身体君を苦しませます(*_*) ではどうすれば静かにしてくれるのでしょう? ではでは、今度こそは、思考君とお友達になれる(^_^?
前回も言うた事じゃが、思考は身体のためではなく、思考自身のために働くのじゃ。
♨ 2020/02/14
思考君を止める ― 欲から自由になるの法
その1 ― 解決するの術
ある物事に対して自分の思い通りにしたいという「欲」を解決する(満たす)ことで、思考君を止めることです。
解決するとは、そのレースを走りきってゴールインすることです。お父さんやお母さんに、算数の問題の解き方を教えてもらってでも、答えを出すようなものです。ただし、正解も不正解もありません。答えが見つかればゴールインです。そのレースに参加していた思考君は止まります。
その2 ― 諦めるの術
ある物事に対して自分の思い通りにしたいという「欲」を諦めることで、思考君を止めることです。
そのためには「まっ、仕方ない」と一言。諦めてみます。諦めるとその時点で思考君は止まります。その欲への執着から離れ自由になれるのです。
「諦める」という言葉君は、あまりいい印象を持たれていませんが……、もともとは「明らかに観る」という仏教用語です。それは、物事を「正しく理解する」ということです。諦めるとは「無理であることを無理である」と、物事のそのままを受け入れることでしょう。
「諦」の字は、サンスクリット語『satya(サティヤ)』の漢訳とされています。これは「真実」を示す言葉であり、ヨガ経典『ヨガ・スートラ』にある禁戒の2番目「非虚言」の原語でもあります。
禁戒での「サティヤ」は、一般的に「嘘をついてはならない」と解釈されていますが、ここでの話のように「真実を誤って理解してはならない。真実を正しく理解しなさい。諦めなさい」などとする戒律であるとも解釈できるでしょう。
過ぎ去ったことや、物理的に不可能なことは悩んでも損をするだけ。いさぎよく諦めましょう(^_^!
その3 ― 放置するの術
ある物事に対して自分の思い通りにしたいという「欲」を放っておくことで、思考君を止めることです。
つまり考えない。このことは考えないようにしよう、と考えることではありませんでしたね。そうそう、ほかのことに注意を向けるのです。だけど思考君は働き者。気になるところには、すぐに戻って来るのでした。そこで!
放置の奥義1 ― 交渉するの術
「欲」は放っておいて、解決しようと走っている思考君に止まってもらうための条件を提案し、交渉することで、思考君を止めようとすることです
たとえば「君が働いてくれるお陰で、日頃から大助かりだよ。でもそのレース、とりあえず今はやめて、明日になってからまた走ることにしようよ」などと交渉します。
「明日になってから」などと条件付けるのがコツです。
- 「5分後にしっかり考えてはどうでしょうか?」
- 「夕飯の後に考えるということで手を打ちませんか?」
- 最後には、「問題が起きた後に……」
完全に「止まって」と言わずに、後回しにしてくれそうな条件を提案します。承諾してくれたならば……交渉成立!! 思考君は「それなら、まぁ安心か。でもちょっと心配だな〜」と、上手くいけば、とりあえずは止まります(^_^)
その4 ― 根っこ欲を見つけるの術
ある物事に対して自分の思い通りにしたいという「欲」の元にある欲を知ることです。
欲の元欲。これを「根っこ欲」とします。ほとんどの人の思考君は、自分が何でそれが欲しいのか? を認識していないというのです(^_^) それを認識する術です。
自分はこうしたいけど、何でそうしたいのだろう? 何で? 何で? 何で〜? と問い続けていくのです。
次の例にあげる人の、根っこ欲を見つけてみましょう。
上司に叱られて、俺は出来ない人間だ〜と悩んでいる
- できる人間になりたい → 何で? → みんなに認められたい(根っこ)
- 褒められたい → 何で? → できる人間と思われたい → 何で? → 認められたい(根っこ)
- 褒められたい → 何で? → 給料を上げて欲しい(とりあえずの根っこ)
人によって欲は違えど、根っこ欲は同じです。
- 誰かに―― 認められたい、好かれたい、関心を持たれたい、受け入れられたい……などは根っこです。
- 金銭欲は、色々な欲が枝分かれしていてややこしいので、とりあえずの根っこということにしちゃいます。
- 安全欲、生存欲も根っこですよ。
名誉欲、自己顕示欲も突きつめれば、誰かに受け入れられたいという根っこ欲がありそうです。そしてそれは、人が一人では生きていけない生き物だからかもしれません。つまり安全欲。金銭欲も突きつめれば、同じかもしれません。
「誰かに受け入れられたい、愛されたい」などの最奥には、自己に対する無知が潜んでおるのじゃ。即ちそれは、人は誰も皆、「自分は全体から孤立した個人である」という誤解に基づく恐怖心を持っておるという事なのじゃ。
それ故に人は、自身を孤立から守ってくれる「何か」、或いは自身の存在を知らしめてくれる「何か」を心底渇望しておるのじゃ。
♨ 2020/02/14
ある欲の根っこ欲が見つかると、思考君は「解決するの術」や「諦めるの術」に向きます。整理整頓されたから、効率が上がったということです(^_^)v
自身が本当に求めているものは何か? この問いを真剣に探究するならば、一切の派生欲への関心は止んでゆく事じゃろう。
♨ 2020/02/14
思考君とお友達になろう(^O^)
人によってストレスと感じたり、感じなかったりします。思考君が空回りしている人か/いない人かの違いです。
あまりストレスを感じない人は、思い通りに解決する能力のある人。楽天的、合理的で、諦めのよい人。普段から思考君の整理整頓ができている人。元々その欲に執着していない人もですね。
簡単に言うと、自分の思考君の働き方を仲の良い友達のように、よく知っている人でしょうね(^_^)
思考君と友達になれそうでしょうか(^_^?
考えることは楽しいですよね。ほどほどに……。つづく!