【体位⑫】ライオンの体位

ハタ・ヨガを一から習う

1-50

両足の踵を陰嚢の下、会陰の両側につける。右側には左足の踵を、左側には右足の踵をあてる。

1-51

両手のひらをそれぞれの側の膝におき指を広げ、口を大きく開け、舌を長く外に出し、精神を統一して鼻頭を凝視する。

1-52

この体位は、優れたヨガ行者たちによって、体位の中の最上のものとして尊ばれるべきである。それは3つの締付の統合をもたらすものである。

『ハタ・ヨガ・プラディーピカー』

ライオンの体位

⑫ ライオンの体位:シンハ・アーサナ

口の開放の締付をして、頭蓋周辺(と脊椎最上部)の刺激を強化する体位である。口呼吸を行うことが特徴である。

ライオンの体位の意図は、頸椎上周辺(頸窩周辺)と顎・頭蓋周辺のバランスを図ることである。

1.準備過程

準備体位

1.正坐する
2.脚は外足首窩の引入(足首の背屈)
3.腕は形式通り
4.顔は形式通り
5.適度に徐々に、息を吸いきる
6.適度に徐々に、息を吐ききる
※ 踵は坐骨幅のまま

2.締付過程

締付体位

7.口の開放(吸息)
8.締付の維持(口呼吸)
9.締付の強化(3呼吸目)
10.締付の極化(止息)

脛骨上端に勢力が流れています。

準備体位


11.体位の返戻(呼息)

3.脱力過程

脱力の体位

12.体位の解放(吸息)
13.脱力の強化(呼吸)
14.締付の極化(止息)
15.休息する

無意図に落ち着く姿勢を見つけましょう。

伸びと欠伸

「伸び」も「欠伸」もどちらも同じく本来的に身体に備わっている反射作用である。大きく異なるところは、欠伸では口が開くところであり、欠伸とは「口を開いた伸び」である。

1.欠伸の優位性

たとえ「伸び反射」が起こらない人であっても、「欠伸反射」であれば起こる人や、欠伸反射を誘発できる人は多い。また、欠伸は欠伸をしている人につられて起こることもあるなど、伸びに比べてより起こりやすい傾向にあるようである。

2.欠伸と体位をつなぐ

ハタ・ヨガの体位をとってから欠伸を出してみると、締付を極める感覚を掴むとてもよい練習にもなる。また自然の反射作用が退化したかのような口を開けるだけの欠伸より、格段に気持ちいい欠伸になるとはずである。

前屈しながらの欠伸
前屈しながらの欠伸

前屈 + 欠伸

前屈の体位をとってから欠伸を誘発してみる。

後屈しながらの欠伸
後屈しながらの欠伸

後屈 + 欠伸

後屈の体位をとってから欠伸を誘発してみる。

欠伸がでたなら元の形体を維持しようとせず、無意図に押し流されて締め付られていきましょう。

伸びと欠伸についてはこちら

雑記45

無駄を取り除いた、無理のない体位を修習していきましょう。


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