【体位⑪】魚の体位

ハタ・ヨガを一から習う

2-21

蓮華の坐をとり、上向きに臥すべし。両方の肘で頭を囲む。これが魚の体位であって、病を治す。

『ゲーランダ・サンヒター』

魚の体位

⑪ 魚の体位:マツヤ・アーサナ

後屈の締付に加え、脊椎の上端最である頸椎上周辺(頸窩周辺)の刺激を強化する体位である。大転子(大腿骨上端の外側にある骨の突起)に掌底を押し当てるように腕の締付を行うことが特徴である。

魚の体位の意図は、頸椎上周辺(頸窩周辺)のバランスを図ることである。

注意

※ 体位を返戻するときに無理が起こりやすい。頭を滑らせるように来た道を戻すとよい

1.準備過程

準備体位

1.伏臥する
2.脚は形式通り
3.腕は形式通りにして大転子の下に入れる
4.顔は形式通り
5.適度に徐々に、息を吸いきる
6.適度に徐々に、息を吐ききる

2.締付過程

締付体位

7.後屈(吸息)
8.締付の維持(呼吸)
9.締付の強化(3呼吸目)
10.締付の極化(止息)

脚を内に捻ろう(足先を閉じよう)と意図してはいけません。

無意図に締付しやすい足先の向きを見つけましょう。

準備体位

11.体位の返戻(呼息)

頭は床を滑らせて降ろしていきます。

ヨガマットなどの摩擦で頭が滑らない場合は、タオルなどを敷いて滑るようにしておきましょう。

3.脱力過程

死骸の体位
死骸の体位

12.体位の解放(吸息)
13.脱力の強化(呼吸)
14.締付の極化(止息)
15.休息する

無意図に落ち着く姿勢を見つけましょう。

過誤体位

過誤体位

注意

一般的な形体のように手を尻の下に入れ、脚の内旋(足先を閉塞)を意図していては、後屈をするための筋力とぶつかり合うため締付は極まらない。その上、手のひらが下向きならば、さらに無理が起こる。

手を大転子の下に入れるのが難しい場合は、手のひらを下ではなく上に向けて尻の下に入れること。

無駄を取り除いた、無理のない体位を修習していきましょう。


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