2012-05-30
緊張(2)
昨年6月からスタートした早朝クラスも、もうすぐ1年です。ご参加いただいているみなさま、およびご参加いただいたみなさま、心より感謝いたします。ご参加いただいたことのない方も含め、みなさまの暮らしが、より心地よくなりますように!
前回の続きです。現状をどうにかして危険を回避しよう! とエネルギーは溜まり、その溜まったエネルギーを抑制すること(エネルギーが溜まったままであること)が、慢性的に筋肉を緊張させる。その情報を受け取った頭は、身体君に警戒態勢を維持するよう黄色点滅信号を発信しつづける。この身体君の警戒態勢が、心の病と深く関わっているようだ、というお話でした。
「トラウマ体験」と「単なる体験」
頭が黄色点滅信号を発信しつづけ、身体君がエネルギーを溜めた警戒態勢でいつづけるような体験が「トラウマ体験」と呼ばれるのであり、たとえどんな生命危機的な体験であっても、頭が黄色点滅信号を発信せず、身体君も警戒態勢をとることのない体験は「単なる体験」となり得るでしょう。
つまりPTSDおよび、依存、パニック、対人恐怖などの心の病(脳機能の異常)になる場合、頭が黄色点滅信号を発信しつづけることになった体験をしていると考えられます。
エネルギーを溜め込むプログラム
たとえば、生命危機的な体験をしたことが[世界→危険]などプログラム(解釈)することになれば、そこに安心感はなくなり、頭は黄色点滅信号を発信しつづけ、身体君にはエネルギーが溜まったままです。(身体君は警戒態勢をとり、筋肉は緊張しています。)
他には、[私→弱い][私→存在価値がない][私→愛されていない(嫌われている)]などとプログラムすることになれば、やはり[世界→危険]などとプログラムすることにもなり、そこに安心感はなくなり、頭は黄色点滅信号を発信しつづけ、身体君にはエネルギーが溜まったままです。
溜まったエネルギーの代替処理
そして[私→弱い]などのプログラムから生まれる不安感を別の手段で満たし、筋肉の緊張をゆるめるのが依存であると考えられます。また何かしらの理由で溜め込んでいたエネルギーを一気に発散処理して筋肉の緊張をゆるめようとするのがパニックだと考えられます。
しかしこのような方法で溜め込んだエネルギーを代替的に処理しても、根本的な処理にはならないようです。プログラムがある以上は、頭は黄色点滅信号を発信しつづけますので、エネルギーも溜まり、筋肉も緊張しつづけることになります。
溜まったエネルギーの根本処理
さて、多くの心理的療法や身体的療法も、慢性的な筋肉の緊張を解くためにあるともいえると前回の最初にお話をしました。この慢性的な筋肉の緊張を解くには、どうすればよいのかが見えてきたでしょうか?
根本的には、「頭からの黄色点滅信号の発信が停止すること」です。そうなれば、身体君はエネルギーを溜めて警戒態勢をとることもなくなりますから、身体君は自ら筋肉の緊張を解きます。そしてその黄色点滅信号を発信することになる原因が、[世界→危険]などのプログラムがあることです。
プログラムが働くから、頭は黄色点滅信号を発信するし、未処理のエネルギーが溜まる(エネルギーが抑制される)と考えられます。ですから、プログラムを働かなくさせれば、頭は黄色点滅信号を発信するのを解除しますから、エネルギーは溜まらなくなります。
またまた文章が長くなりましたので、ここで区切ります。