2012-11-08
エネルギー
まだ暖かさを感じられる日もありますが、街の風景は、秋色ですね。みなさま、いかがお過ごしでしょうか、尾山広平です。
この時季からは、保温力が必要になっています。熱の保温力にせよ、発散力にせよ、どちらにしても、エネルギーの流れが、スムーズであればいいのです。
このように私は、レッスン中も「エネルギー」という言葉をしばしば使うのですが、なんだかよく分からないかもしれませんね。ですから今回は、”エネルギー”についてのお話をしたいと思います。
ひとつの働き
エネルギーとは、「働き」を促している原動力的な「なにか」のことであり、同時に、その「働き」そのもののことでもあります。
それは、銀河、太陽、地球……星々を動かしている「なにか」のことであり、大気、水、動植物……を動かしている「なにか」のことであり、血液、消化、筋肉、思考……を動かしている「なにか」のことであり、原子や分子、五感では知覚できないものを動かしている「なにか」のことです。
ヨガをはじめ東洋哲学では、すべては一つのエネルギーであるとしています。ちなみに、日本や中国では、この森羅万象のエネルギーのことを「気」と呼んできましたが、ヨガでは、これを「プラーナ」といいます。
「なにか」に与えた名称
そしてまた、ヨガでは、この世界の働きを促している原動力的な「なにか」のことを「ブラフマン(創造主)」と呼んでいます。日本では梵天(ぼんてん)と呼ばれています。ヨガ哲学では、創造主(神)は、信じるとか信じないとか、そういう存在ではありません。それは、森羅万象すべての働きの背後(源)に在る「なにか」であると定義された概念だからです。
宗教離れし、神という言葉を毛嫌しがちな日本人でも、「働き」を否定することはないはずです。古今東西、人間誰しも、その「働き」そのものの偉大さに、畏敬の念を持たずにはいられないのではないでしょうか?
私たち人を形作るエネルギーは、ブラフマンの一部分です。私たちの身体君は、ブラフマンそのものです。それはとても偉大な「なにか」そのものです。
滞りを止める
体内も体外(自分の状況)も、エネルギーの滞りを作るのは、思考エネルギーが滞っているといえます。身体も、思考も、人生(自分の状況)も、同じエネルギーです。どれか一つが滞れば、すべて同時に滞ります。
身体君のエネルギーの流れをスムーズにすると、思考君も、後悔、心配、恨み……など、同じところに留まり続けようとする執着(思い込み)を手放し、スムーズに働き出します。そして逆に、思考君が執着を手放しても、身体君ののエネルギーはスムーズに動き出します。
すると、人生もスムーズに流れ始めます。