2015-05-28
白湯
白湯(さゆ)とは、沸騰させたお水のことです。インドの伝統医学であるアーユルヴェーダでは、朝一杯の白湯を飲むことで、肉体の浄化(余計なものの排泄)を促すことを推奨しています。
「आयुर्वेद/Āyurveda(アーユルヴェーダ)」を直訳すると「生命に関する知識」となり、日本では一般的に「生命の科学」とも呼ばれている。
水の役割に書いてあるように、お水は運び屋さんです。体内にある余計な老廃物・毒素ももちろん、お水が運び出してくれるのです。
アーユルヴェーダにおける白湯の作り方
材料
- 水 …… 一杯分
沸騰させると、量がガクンと減るので要調整!
手順
- ヤカンに水を入れて強火にかける。
- 沸騰したらヤカンの蓋を取り、ブクブクブクブク〜と沸騰するほどの火にかけておく。
- そのまま15分ほどしたら出来上がり。
換気扇を回すこと!
白湯の飲み方/飲みどき
- 朝一番に、湯飲み一杯(150cc)ほどを、ゆっくりチビチビと飲む。
- 何かと混ぜたりせず、それのみで飲む。
考察
1.あたたか〜いお湯
アーユルヴェーダでは、温かい飲食物は消化力(代謝)を上げると考えられています。逆に、冷えた飲食物は消化力を下げると考えられています。
2.蓋をとり、換気をよくし、沸騰させ続ける
アーユルヴェーダでは、蓋をとり、換気扇をよくし、沸騰させ続けることにより、お水のエネルギーバランスがとれると考えられています。
沸騰させると水道水に含まれる殺菌成分である「塩素」や「次亜塩素酸ナトリウム」がなくなります。また、溶け込んでいる気体(酸素など)もなくなります。殺菌を目的とした煮沸消毒も15分以上を目安としています。
日本(中国)では、余計なものを含んでいないので「白」という文字を使っているのでしょう。(お水でも何でも、不自然なものはできる限りは体内に取り入れたくないものです。
何も含んでいないお水であるからこそ、余計なものを排泄することにつながると考えられます。たとえるなら、何も掴んでいない手の空いたお水さんだからこそ、両手いっぱいに余計な物を掴かむことができるということです。
肉体組織をサビさせる活性酸素だってギュッ!?
3.朝一番に、それのみで飲む
アーユルヴェーダでは、朝は排泄時間であり、朝に排泄することが重要であると考えられています。
消化・吸収機能を休め、排泄機能を働かせるためには、白湯以外のすべては余計なものであると考えられます。また、余計なものを含まないお水は、必要なものだって吸収してしまうでしょうから、必要なものの消化・吸収を終え余計なもののみが溜まっている時間帯が適していると考えられます。
まとめ
アーユルヴェーダでは、不要な未消化物(アーマ)のこと自体を病気とし、それが停滞していること(アーマヤ)も病気と名付け、不要な未消化物がないこと(ニラーヤマ)を健康と名付けているようです。ということで、アーユルヴェーダでは未消化に終わらない様な十分な消化を機能させるための消化力(アグニ)を重視しています。
不要なものを排除し、必要なものを吸収する流れがスムーズであることこそが、健康の基本と考えます。そのためには吸収力・排泄力が十分に機能すること、そして消化力が十分に機能することことが大切なのです。
この流れが停滞している方は、「朝一の白湯」を試してみることをお勧めします。
追伸:
ハタ・ヨガの行法は、そんな消化力アップも期待できるのです(^_-)-☆