2020-02-07

真我信愛の詩

気ままの雑記から習う

真我信愛の詩

真我信愛の詩
アートマ・バクティ・ギーター

私は私

私は存在

私は名前と色形ではない

名前と色形は、物事の表面に貼られたラベルに過ぎない

アレとコレを見分けるためのラベルに過ぎない

私は物事でもなければ、そこに貼られたラベルでもない

私はあらゆる物事の土台として在る

私はあらゆる物事を背後から見守る

私は純粋な意識

気づき!

私は私に留まる


私はあらゆる色形、音声、芳香、食味、体感を受け取っていない

私を享受者と見なすことは私への冒涜

私はあらゆる思想、思想による言動、思想による行動を為していない

私を行為者と見なすことは私への冒涜

私はあらゆる色形を見分け、音声を聞き分け、芳香を嗅ぎ分け、食味を利き分け、体感を感じ分け、思想を認め分けていない

私を認識者と見なすことは私への冒涜

私はありとあらゆる対象を見守っている

気づき!

私を観照者と見なすことこそは私への信愛

私は私に留まる


ラベルで成り立つ世界は、心当人にとっては実体である

私にとっては心による幻想に過ぎない

幻想へと関心を向けることは私への冒涜

幻想から関心を離すことこそは私への信愛

私は私に留まる


実体のないラベル世界から得られるものは何か?

喜びと名付いたラベルと苦しみと名付いたラベルの限りない連鎖

心がどれだけ頑張ろうとも、喜びは苦しみに変わり、苦しみは喜びに変わる

もうたくさん

もう充分

快楽と苦痛へと関心を向けることは私への冒涜

快楽と苦痛から関心を離すことこそは私への信愛

私は私に留まる


私は何かを得ることで喜ぶこともなければ、何かを失うことで悲しむこともない

ラベルが貼り変わっただけのことに一喜一憂することはない

私は何かを得ることさえできなければ、何かを失うことさえできない

私は得る者でも失う者でも、喜ぶ者でも悲しむ者でもない

私はあらゆるラベルを見守る純粋な意識

気づき!

私は私に留まる


東京に行こうと、ロンドンに行こうと、宇宙の果てまで移動しようと、

私はどこにもいかない

すべてはラベルの変化に過ぎない

私はラベルの内奥に潜む純粋な意識

気づき!

私は私に留まる


喧噪の中にいようと、静寂の中にいようと、

私は静寂そのもの

私は私に留まる


私は生まれたり死んだりすることはない

私は僅かも変化しない

変化するものに関心を向けることは私への冒涜

変化しないものに関心を向けることこそは私への信愛

私は私に留まる


聖者の言葉を聞くことも、聖典の言葉を読むことも、

ラベル世界への関心に他ならない

聖者や聖典は、

実体のないラベル世界への関心を離れ、

実体である私へと関心を向けることへ心意を導く

言葉に関心を向けることは私への冒涜

沈黙に関心を向けることこそは私への信愛

私は私に留まる


世界は苦痛に満ちている

だからこそ生きとし生けるものは幸福を求める

異常気象、天変地異、世界恐慌、世界大戦、世界飢饉

変化する世界の中から苦しみが消え去ることはあり得ない

世界の災難はつかのま平和に変わり、平和はつかのま災難に変わる

繰り返しこそ創造の本性

この世界で何が起ころうと

それがいったい何だというのか?

私は私に留まる


ときに喜び

ときに怒り

ときに楽しみ

ときに悲しむ

ころころ移り変わるのが心の本性

それがいったい何だというのか?

私は私に留まる


快楽を欲し求め続け

苦痛を恐れ避け続ける

欲望と恐怖に従うのが心の本性

それがいったい何だというのか?

私は私に留まる


この世界で何を欲し、何を恐れ、何を拠り所にしているのか?

変化するものを拠り所とすることは私への冒涜

変化しないものを拠り所とすることこそは私への信愛

変化するような小さなことに背を向け、

変化することのない偉大なものに目を向ける

私は私に留まる


私だけが不変であり、その他のすべては心により変化する

私だけが実在であり、その他のすべては心による幻想に過ぎない

私を愛し求める者だけが幻想を一掃し、祝福される

その他のすべてを愛し求める者は幻想を取っ替え引っ替え、苦しみを繰り返す

幻想へと関心を向ける理由が何かあるだろうか?

何もない!!

何もない!!

私は私に留まる

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