ヨガについて


▦ ヨガとは

ヨガ(ヨーガ)は、インド哲学の一つの流派であり、哲学です。ヨガは、<なぜ存在するのか>を「悟る」ための方法です。「ヨガ」という言葉の語源は、古代インド語の「ユジュ」という言葉で、その意味は「頚木をつける」です。頚木(くびき)とは、二頭の牛馬の首にかけて、つなぎとめておく横木であり、動き回ろうとする牛馬を、縛り付けておくのための道具です。つまり、ヨガは動き回ろうとする思考君を、縛り付けておくための「道具」として位置付けられたのでしょう。

ヨガの起源は定かではありませんが、今から5000年ほど前のインダス文明まで遡るとも言われています。時は紀元前1500年頃のこと。アーリア人がインドを侵略したそうです。アーリア人はバラモン教を信仰していたようですが、このバラモン教がヨガの生みの親といえるかもしれません。

バラモン教は初め、儀式的・アニミズム的な思想であったようなのですが、やがては哲学的な探求に変わっていったようです。哲学的な探究とは、「神とは。」「私とは。」どういった存在なのか? 実際のところ「神との合一」をするためにはどうすればいいのか? という問題を、”論理的に考える”という探求です。

論理的に考え、儀式から余計なものを削ぎ落としていくことで、真実に至るために必要なものだけが残されていきました。そして、やがてそこに残されたのが「瞑想」でした。そうこうして、インド哲学は紀元前700年頃から次第にまとめられ確立されていき、やがてその「瞑想行」はバラモン教から独立して「ヨーガ」と呼ばれるようになったのです。

そして、紀元後5世紀頃に、『ヨーガ・スートラ』という書物として、ヨガの哲学体系がまとめられたのです。


▦ ヨガの八支則

ヨガ行法は動き回ろうとする思考君を、縛り付けておく行法であり、『ヨガ・スートラ』にはその行法体系がまとめられています。

<ヨガの八支則>

1.第一戒律:五つの禁止的戒律を守る
2.第二戒律:五つの勧奨的戒律を守る
3.調坐  :姿勢を調える
4.調気  :気息を調える
5.制感  :思想を調える①
6.凝念  :思想を調える②
7.静慮  :思想が静まる
8.三昧  :自我が消える

1〜7の行法を深めていくことにより、三昧へ至り、やがては悟りへと導かれるのです。



▦ 用語解説

◉『バラモン教』

聖典ヴェーダを信奉する宗教。ブラフマニズム。原語であるブラフマン、ブラーフマナが、中国で婆羅門と漢訳されたため、日本ではバラモンと定着した。


◉『ヨーガ・スートラ(ヨガ経)』

この書物は、紀元前2世紀から700年もかけて編纂されたといわれる、現存する最古のヨガ教本で、その著者はパタンジャリとされている。